ファイル共有という用語は、アプリケーションとサービスのソフトに分かれます。
アプリケーションでは、ファイルを交換する場合などに使うソフトを指します。
DLNA(Digital Living Network Alliance)を利用するWindows Media Player や、Dropbox(ドロップボックス)などが挙げられます。
以下の説明は、もう一方のファイル共有サービスで
広義オペレーションシステムの一部と言えるものです。
それは、
ファイルサーバにあるファイルを、
ローカルマシンに存在するかのように見せかけるファイル共有機能やディレクトリサービスです。
これはクライアントで行った操作を、
リアルタイムでサーバに送り、
それで更新されるサーバのファイルを、クライアント間で共有する仕組みです。
ここで使われているプロトコルは、OSごとに異なります。
UNIXではNFS(Network File System)です。
これは、Sun Microsystems社によって作られたもので、
現在のディファクトスタンダードになっています。
Windowsでは、NetBIOSやNBT(NetBIOS over TCP/IP)、TCP/IPといった、
Windowsネットワークの下部を支えるプロトコルが存在し、
その上にファイル共有用のSMB(Server Message Block)プロトコルがあります。
その後、他OSやアプリケーションソフトでも利用できるようSMBを
拡張して仕様を公開したCIFS(Common Internet File System)と呼ばれる
プロトコルになっています。
以下でWindowsと比較します。
OSI参照階層 | Unix | Windows |
---|---|---|
アップリケーション層 | FNS | ファイル共有システム |
プレゼンテンション層 | XDR | |
セッション層 | PRC | SMB, CIFS |
トランスポート層 | UDP TCP | NetBIOS |
上記のRPC(Remote Procedure Call Protocol 参考⇒
>RFC 1050
)とは、ネットワーク上にあるホストのプロセスが、
他のホスト上のプロセスの手続きを実行するための機能のことです。
そして、WindowsとUNIX間でファイルを共有する場合は、UNIX側にSamba(サンバ)というプログラムを
起動させてます。これがSMBのサービスを提供して両者を繋ぐことができます。
Sambaの元々の名前は、Smbseverで商標の関係で改名された経緯があります。
ネットワーク上に存在する、ユーザーやグループ、プリンタ、ファイル・サーバ、文書など、さまざまなリソースを検索し、識別するためのサービス。
ディレクトリ・サービス・プロトコルの一つにLDAP(Lightweight Directory Access Protocol:エルダップ)がある。
ITU-T(International Telecommunication Union - Telecommunication Sector)でX.500規格として標準化されており、
Active Directoryを含む多くの製品がこれに準拠している。
NetBIOS(ネット・バイオス):IBM-PC用のネットワークアダプタのサービス用BIOS(Basic Input/Output System)のAPIインターフェイスのこと。
OSI階層モデルのトランスポート層とセッション層に相当するサービスが提供しています。
WINS(ウィンズ) :Windows Internet Name Service (Windows NT以降のOSで使われるWindows固有のネームサービス) NetBIOSで使われているマシン名から
IPアドレスを解決する機能などがある。
Active Directory:Windows用のディレクトリ・サービス(ディレクトリ・サービスの規格 X.500規格に準拠している。)