ユニキャスト (Unicast) | 一つのホストに対してデータ送る方式でメールやWebサーバ閲覧で使われる方式です。 (パケットヘッダ内の宛て先IPに、ホストアドレスを指定します。ホストのIPアドレスはクラスA,B,Cのいずれかです。) |
マルチキャスト (Multicast) | クラスDのマルチキャストアドレスで、ホストをグループに所属させて送ります。この場合所属グループのホストに同じデータを送ります。 |
ブロードキャスト (broadcast) | ネットワーク内の全てのホストに対する同じデータを送る方法です。 この時のあて先にはホスト部を全て1にしたアドレスを使います。 (これはディレクティッド・ブロードキャスト・アドレスと呼ばれます。) |
エニーキャスト (Anycast) | 同一のエニーキャストが割り当てられるグループで、その中の最適な一台に送る。この技術を使うと、複数のノードで1つのIPアドレスを共有することができ、サーバを分散配置することが可能になります。 |
そして、上記のユニキャストに指定するIPアドレスが、ホストに使えるIPアドレスです。
(このアドレスが設定されていない機器はIPのプロトコルを利用できません。)
なおIPアドレスは、以下のように特別な意味を持つアドレス値があります。これらのIPアドレスはホストに指定できません。
127.0.0.1〜127.255.255.254 | ループバックアドレス(自分を指し示す IP アドレス) |
ホスト部がすべて0 | ネットワークアドレスを意味し、ホストには使わないアドレス |
ホスト部がすべて1 | ネットワーク部のネットワークにつながっているすべてのホストに送るブロードキャスト用で、
これはディレクティッド ブロードキャスト(Directed Broadcast)・アドレスと呼ばれます。 なお、宛先が自分の所属するネットワーク内なら「ローカルブロードキャスト」、 他のネットワーク宛てなら「ディレクティッドブロードキャスト(ダイレクトブロードキャスト)」と使い分けることもあるようです。 |
全体がすべて1 | ネットワーク番号を知らないホストが、あるサーバに尋ねる時のブロードキャスト用で、 これはリミテッド ブロードキャスト(Limited Broadcast)・アドレス または、 制限ブロードキャストまたはオール1ブロードキャスト・アドレスと呼ばれます。 (同じセグメント内という制限で、情報を送ります。 ) |
全体がすべて0 | 一般的には有効なIPアドレスとして利用できない。それより、未設定のデータの設定値として利用するケースがある。 (TCP/IPの設定を行う際に、自分自身を表すためのアドレスや、デフォルトの、「デフォルトルート」があります。 デフォルトルートとは、すべての経路を指し示す特殊経路のことです。 ルーティングテーブル上に一致するエントリがない場合は、デフォルトルートの転送先(ネクストホップアドレス)にパケットを中継します。) |
以上より、ホスト部がすべて0と、ホスト部がすべて1のアドレスの2つは、ホストに使いません。 よって、そのネットワークに接続できるホストの最大数は、ホスト部で表現できる組み合わせ数から 2引いた値になります。
具体例で、192.168.128.92のIPアドレスで、255.255.255.192のサブネットマスクで示します。
以下では、これを2進数にしてAND演算して、ネットワークアドレスを求めています。
IPアドレス | 11000000.10101000.10000000.01011100 | |
サブネットマスク | 11111111.11111111.11111111.11 | 000000 |
ネットワークアドレス | 11000000.10101000.10000000.01 | 000000 |
上記ホスト部のビット数は、6ビットあるので、これで作れる組み合わせは64通りです。
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